つくしんぼ通信令和7年8月号

診療所外来の夏季休診のお知らせ

診療所では例年8月15日を含む週の8日間程度を夏季休診とし、夏の猛暑でへばった体を休め、旧盆に先祖を忍ぶ機会としております。とても薄っぺらな信仰心で恥ずかしい限りではありますがよろしくご協力ください。2025年は

8月10日(日曜日)より17日(日曜日)までの8日間

をお休みとさせていただきます。

訪問診療を受けている方々については診療を続けてまいりますので、予めお知らせしてある緊急電話をご利用ください。

 

熱中症は突然やってきます

訪問診療をしていると、暑い部屋でエアコンをつけずに生活されている方々の多さに驚きます。70歳代半ばから高温についての感覚が鈍麻して冷房の風をひどく冷たく感ずるようになり高い温度の部屋を適温と感じてしまうようです。さらに電気代の節約を理由にエアコンを利用しない方も増えてきていると聞きます。

数年前になりますが臨時往診で伺った家のエアコンが動かず、暑い中90分間医療処置を続けたところ、わたくし自身が熱中症になってしまいました。緊急の往診で飲み物など持参していなかったことも片手落ちですが、帰り道で突然膝の力を失ってしまったのには仰天しました。ちょっとした悪条件の積み重ねが思わぬ結果を招くようです。この時は森永の塩キャラメル(おいしいです)で救われました。

熱中症になる方々の常套句が「わたしは熱中症にならないから大丈夫」で聞き飽きてしまいました。

もう一つ、35度を越える炎天下の中、80歳代半ばのご婦人が4人、仲良く歩いている最中に、1人が熱中症で道端に倒れてしまいました。わたしが偶然通りかかり水分補給と冷却ですぐに元気を取り戻されました。すでに救急車を呼んで待っておられたのですが、心配なのは同行の3人でわたしが救急車に乗せるから帰ってくださいと懇願しても「私は熱中症にはならないから大丈夫」と言われてその場を離れません。

15分くらい経って救急車が到着したころには、「私は大丈夫」と啖呵を切って路上に倒れた血まみれのご婦人と、意識が朦朧としたご友人の処置もするはめになっていました。

少しは医者の言うことも聞いてほしいものです。